ごあいさつ

~バトンをつなごう、未来の子どもたちへ~

こうちエコチル調査へのご理解、ご協力をありがとうございます。

2011年1月より開始したエコチル調査、東日本大震災をはじめ豪雨や猛暑など多くの災害、そして、新型コロナウィルス、ウクライナ侵攻など激動の世界を乗り越えながら、2023年には、いよいよ先頭を走るエコチルキッズが小学6年生になろうとしています。

SDGs (Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))でも謳われている通り、環境は私たちが次の世代に引き継ぐ大切なバトンのひとつです。そして、エコチル調査開始時にはまだお母さんのお腹の中にいた子どもたちが、次世代を担うランナーとして、この調査の主役となってきました。全体調査としては生後1ヶ月以来初めての対面調査となった小学2年生学童期検査、そして、10歳から始まったお子さまへの質問票調査、乳歯収集調査などを通じ、その著しい成長・頼もしい姿に、スタッフ一同、嬉しい気持ちでいっぱいです。

2020年より新型コロナという大きな課題と向き合いながら実施してまいりました対面調査ですが、小学2年生学童期検査は1,923名、8歳詳細調査は269名のみなさま、また、協力機関のご協力を得て、無事終了いたしました。2023年度からは、小学校6年生学童期検査と10歳詳細調査が開始されます。

みなさまから頂いた貴重なデータをもとに、高知ユニットセンターからは18編の論文が発表され、5編の論文が投稿準備中です。全国のユニットセンターからは、300編を超える英語原著論文が世界に向けて発信されています。また、エコチル調査のデータをもとに、妊娠中の望ましい体重増加についての指標が作成されたほか、新聞や「たまひよ」などの雑誌に調査結果がわかりやすく紹介されたり、高校の保健体育の教科書への掲載などがされるようになり、一般市民の方々への成果還元も色々なところで目に止まるようになってきました。

エコチル調査自身もこのように大きく成長し、大規模国家プロジェクトとして世界中に認められるようになる中、思春期・成人期の健康についても調査の継続を望む声が高まり、当初予定していた13歳以降も調査を継続する方向が決定いたしました。その第一歩として、お子さまが18歳になるまでご協力をお願いするため、参加者のみなさまの同意をいただく準備を進めております。

環境というバトンを引き継ぐランナーひとりひとりを見守りながら、初心を忘れず、高知ユニットセンターは一丸となって邁進してまいります。引き続き、みなさまのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

令和5年1月

高知大学小児保健・環境医学研究センター
(エコチル調査高知ユニットセンター)
センター長 菅沼 成文